兵庫県朝来市多々良木

2015年01月25


兵庫100山に戻る

    標高差:466m
累積標高差:826m
Road Map :福崎からR312を北上し、朝来道の駅手前を多々良木ダムに向かい西側の湖岸道路に入る。
Route Map:登山口から観音堂跡を経由して山頂を往復する。
兵庫100山』 踏み跡の無い積雪に苦労する。トラロープは積雪の下に埋まっていた。
行者岳にはこれまで南の岩屋観音側から2回登っているが、北の多々良木ダム湖側の登山道が急峻で面白そうなので行ってみることにした。 登山口入口では道間違いで時間を浪費し、上部では積雪に踏み跡がなく、残雪に埋もれたトラロープの掘り出しで冷たい思いをした。
コースタイム:4時間23分(休息時間含む)
        登り:2時間21分
        下り:1時間53分
行者岳
  岩屋観音側へは新しい舗装道路も開通して更に登り易くなっている様であるが、
多々良木ダム湖側からの登山道は参道跡とは言え、終始ハードで変化も多く面白い
コースだった。 朝来の道の駅近くの牧野集落側登るロングコースがあるらしいので
紅葉の頃にでも歩いてみたい。
青倉山は中止
  行者岳登頂に時間が掛かってしまったので本日二つ目に予定していた青倉山は中止
することにした。 雪山を2つも登りたくないが本音である。
〔022〕行者岳 (786m)
多々良木ダム湖の周回道路に行者岳登山口の表示があり、広い駐車場があった。 登山口が凄く判り易い所で助かった。 最初の出発は8時33分であったが、広い方の道を進んでしまい、間違って北側の尾根に取り付いてしまう。 余りにも道が悪くテープも無いので駐車場に引返して
9時21分に仕切り直す。 気温は1℃であるが、風が無く寒くはない。
しっかりした道標があるのは登山口入口だけだった。
左側は通行止めゲートの張られた林道、右側が参道(?)となる。
ぬかるんだ広い道が終り、石仏から荒れた狭い道となる。
これは道間違いで真っ直ぐ進んでしまった時に出合った階段状の滑滝。これが出てくれば道間違いである。
白い鉄杭に古びた赤いテープが巻いてある所が分岐であり、広い道を
真っ直ぐ行くと滑滝のある沢にぶち当たってしまう。 ここを左に曲が
るのが正解であるが、表示が朽ちて見えなくなっているので判り難い。
分岐から入るとしっかりした登山道となり、
ナビテープも多く巻き付けられていた。
登山道は下の林道と平行に伸びておりトラバース路となっていた。
17分、トラバースすると支尾根に取り付く。
気温は低いが風が無いのでここまで歩いただけで
暑くなり、これからの登りに際してW・Bを脱ぐ。
尾根筋を登り続けて23分にて石組みで囲われた ”弥勒菩薩”に着く。
ここまで多くの石仏があったが、石組みされていたのはこれだけだった。
この尾根道は参道なのか? 参道だとしたらかなりハードな道だ。
”弥勒菩薩”からは穏やかな尾根道となる。樹間越しであるが、
前方にトンガリ山が見えて来た。 あれが606mピークなのか?
山名は無いのか?
元参道とは思えないハードな道が続く。
時々、参道を思わす石組み階段が出て来るが、
総じて自然道であり、参道の感じは殆んど無い。
岩登り?と思ったが、ここは右に迂回する道があった。
杣道が出て来るので、その都度、
ナビテープを確認して進む。
48分にて鉄製階段を上ることになる。錆びては
いたがしっかりして安心して上ることが出来た。
迂回路を進むと鉄製階段が出て来る。
鉄製階段を上り切ると、そこは ”展望所”となっており”多々良木ダム湖”が一望出来た。
ここから少し進むと606mピークとなるが、表示が何もないのが残念だった。
606mピークからは鞍部に少し下って行く。
登り返して、又下りとなる。
小さな登り下りが4回あった。
前方にピークが見えて来た。
あれが ”行者堂跡”背面の岩峰なのか?
落葉で滑り易い急斜面になって来た。 補助ロープが
設置してあったが、このロープにはコブが作られていなかった。 さぼったのか、知らなかったのか?
崖っぷちのヤバイ道になると、積雪で更にヤバクなる。
更にヤバク思われたのが踏み跡がまったく無いことだ。
積雪以後、俺が始めてのハイカーなのか?
1時間16分にて”行者堂跡”に着く。 かつてはここ
までが参道だったのだろう。 ならばかなりハードな
参道だったと思う。行者だけが修行と参りをしていたの
かも知れない。 行者堂はしっかと建っており、どうし
て行者堂跡と呼ぶんだろう。
大きな岩の割れ目の中には2つのアルミ梯子が見え、
上ると ”石仏”があるらしいが、今回はトライする
気にはなれなかった。
更に上にはくさり場が出て来るが、
ロープに比べくさりは重たかった。
今回の一番の難所。 行者堂からのズルズル滑る急斜面を登る。 ここのトラロープにはしっかりとコブが結ばれていた。
1時間34分にて通称 ”覗き岩”と呼ばれている岩峰の上に着く。
岩峰からの落ち込みは凄くて覗くどころではなかった。 端に近付くだけでも恐い。
主尾根に向けて斜面を登って行くが、積雪量が増えてくる。
踏み跡はまったく無いのでコース取りが心配になってくる。
斜面の勾配がきつくなって来るとトラロープが設置してあった。
しかし、トラロープは殆んどが雪に埋もれてしまい、下山時の為に
ロープを掘起こしながら登って行く。 このロープが道案内となって
くれた。
2時間06分にて主尾根に辿り着く。 横に ”展望岩”があったが、”展望岩”には雪が
載っており危ないので岩の上に登るのは止め様かなと思ったが、折角なので上がってみる。
展望はどこから見ても同じなので止めときゃ良かった。
主尾根を山頂に向けて登って行く。
そろそろ山頂では・・・
2時間21分にて ”行者岳”(786m)に着く。 ここにも踏み跡が無く、
岩屋観音側から登られたハイカーも居なかった様である。
山頂東側の味気ない電波反射板。 この下が展望所となっている。
”電波反射板”の下から見た北側の展望。
同じく ”電波反射板”の下から見た東側の展望。
展望を10分程楽しんで下山に入る。 積雪は20cm程、
下山は自分の踏み跡を追って行くだけなので楽チンと思う。
登り時に掘起こしておいたトラロープを頼りにどんどん下って行く。
下山27分で ”覗き岩”に戻る。
この先の落ち込みは恐くて覗けない。
展望には変化がないが、又見てしまう。
そして最大の難所を下ることになる。 ここを下る前に迂回路を探してみたが、岩峰の上に出る道があっただけだ。 写真では判らないが傾斜がきつく、路面が落葉で滑るので下り終えるのに結構苦労した。
”行者堂跡”に戻り、そこからの難所を通過する。
登り時と違って自分の踏み跡が頼りになった。
鉄製階段を下る。
鉄製階段上の展望所に戻る。
モニュメント的な枯木は主尾根の展望岩からも見えていた。
トラバース路分岐も近付き、気良くどんどん下って行くと分岐を
通り過ぎてしまっていた。 良い道だったし、そのまま進んでいれば
林道に出られたのかも知れないが、安全を見て分岐まで登り返して
トラバース路に入る。
下山1時間53分にて駐車場に戻り ”行者岳”を終える。
朝の気温は1℃だったが、下山時は9℃まで上がり暖かい一日だった。
青倉山を中止して時間が余ったので多々良木ダムから行者岳の写真を撮ろうと散策していると、
すれ違おうとしていた御夫婦が ”HPを出している方ですよね!”と声を掛けて下さった。
地元のハイカーで日本百名山、日本三百名山を目指されているベテランだった。
昨年は160山以上を登ったと言われていたので凄い健脚の持ち主だった。
共に目指している方向が同じなので旧知の友の様に30分近く喋り込んでしまった。
70歳近いお歳なのに笈ヶ岳、カムエクに登ろうと狙っている姿勢は見習いたい所だ。
お話ししてちょっとは自分の気力が湧いてきた。 俺も70歳まで頑張るか。
ぎょうじゃだけ